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好きで好きでしょうがないのに
弱気な私はいつもあなたを見つめるばかり
話し掛けたいけど…一緒に笑いあいたいけど
いつもどこかで一歩下がってしまう
そんな自分が大嫌い!
だから少しでも…あなたに近づけるように努力をするよ
『握り返したその手…』
私の名前は、高校3年生。
現在私には1年間片思いをしている相手がいる
それは学校で超人気の君。
君はとても優しくてそれでいてバスケ命のスポーツ少年!!
ほんとかっこいいんだよvvでもその分ライバルは多いんだけどね…
ほら…聞こえるでしょ?
彼の名前を呼んでる女の子達の声が…
女子1「キャー!!!君カッコイイ!!」
女子2「くーーーん!!!」
女子3「キャッ!!目線があったvvv」
ここは放課後の体育館。
バスケ部は月、水、金と体育館で練習をして火、木とグランドで自主練をする
体育館で練習の時は決まって2階の観客席に何十人もの女の子達が君の勇姿を見ようと集まるのだ
垂れ幕を作ってくる子や旗を振っている子もいる…
私はというと、地味にファンクラブの女の子達とは離れた場所で観戦している
だって…私は遠くから見つめているだけで…
美由紀「あ!またこんな所で見てる!!」
「え?美由紀!!ビックリした」
美由紀「ってば1年間ずっとこんな調子だよね」
「何が?」
美由紀「いつもこうやって遠くから見てないで、さっさと告白でもしちゃえばいいのに!」
「それができればね…」
美由紀「なんで?って可愛いし、結構男子からモテてるんだよ?君だってきっとOKすると思うなぁ〜」
「…OKなんてしないよ、きっと!だって私、君と話したこともないんだよ?」
美由紀「もう!!そんなことじゃ誰かに君とられちゃうよ?」
「それは嫌……」
美由紀「だったら頑張んなよ!」
「う…うん」
でもね…1年間君を見続けてわかったんだ
何人もの女の子が告白してたけど誰とも付き合うことはなかった
誰にでも優しい人だけど、中途半端な気持ちや同情から付き合うことをしない
そういう真面目で一途な人…
だから一度も話をしたことのない私が告白した所で君がOKを出すことは絶対にあり得ないのだ
数日後…
出会いというのは、突然に起きるんだね…
いつものように放課後、体育館へ向かう途中ふと目にした先に水道場で頭から勢いよく水をかぶっている男子生徒が目に入った
その生徒が水を止めタオルを手探りで探しているんだけどなかなか見つからない様子
それもそうだろう…なんせタオルは彼の真後ろに落ちているのだから(笑)
私はそんな様子を見てなんの躊躇いもなく彼の後ろにあるタオルを拾い手渡した
「あの…タオル、落ちてましたよ」
??「え?…あ、ありがとう」
「っ!!!!……い、いえ////」
振り返ったその生徒はあの君でした!!!
日光に照らされた茶色の髪と水のかかった肌が眩しくて目をつぶってしまいそうだった…
心の中は動転してて心の叫びだけが一人はしゃいでいる
うわ〜っ!!!つ、ついに君と話しちゃったよ〜!!!
『ありがとう』だって!!きゃぁぁ〜♪
って…浮かれるのはいいんだけど、これからどうしたらいいの?
何も言わずココから立ち去ったほうがいい?
それともこのチャンスに何か話したほうがいいのかなぁ??
すると…
「あの……さんでしょ?」
「えっ!!!…あ、はい。なんで名前…」
「やっぱり!!みんなの噂通りの人だね」
「噂通り…?」
「うん。優しくて可愛い女の子がC組みにいるって聞いてたから」
「そ、そんな…君の方こそ人気者じゃない/////」
「あれ?俺の名前知っててくれたんだ」
「この学校じゃ知らない人なんていないと思うけど…」
「そっか!!でも話すのは初めてだよね」
「う…うん」
喋ってます!!あの君と!!!!
ちゃんと普通に会話になってるかなぁ〜?
なんか必死で自分で何言ってるのかわからないんだけど…
「今日は練習見ていく?」
「えっ!」
「いつも見に来てたでしょ?バスケ好きなの?」
「あ…うん。……好き…」
「へぇ〜!どんな選手が好きなの?」
え?選手?好きな選手は…君だよ!!!
でもそんなこと言えなくて、とっさにバスケの選手を想像したら彼の名前が……
「桜木花道!!!!」
「え?それって…もしかしてSLUM DUNK??」
は…恥かしい!!!!マンガの主人公の名前なんて大声出して言っちゃった
あぁ〜穴があったら入りたいくらいだよ
君呆れちゃったよね?はぁ…ε-(ーдー)
「あ…ちがっ…えっと…」
「ぶっ…マジ!!!(笑)」
「え?」
「俺もSLUMDUNK超好きなんだ!!特に三井が好きかなぁ?俺あの人みたいになりたくてバスケ始めたんだよね(笑)」
「そ、そうなんだ!!」
予想外の展開にすごく驚いたけど、君が目を輝かせてSLUMDUNKの話をしているのが
なんだかとっても可愛くて私もついつられてベラベラとしゃべりだしていた
良かったぁ〜…お兄ちゃんにSLUMDUNKの本借りて読んでて(笑)
先輩「おーい!!!!なに女の子くどいてんだよ!!練習始まるぞ〜!」
「ちょっ!先輩なんてこと言うんですか!俺は今バスケについて熱く語ってたんですよ!!(笑)」
先輩「はいはい。コーチもう来てるぞ〜!!」
「マジっすか!!やべぇ!それじゃあ俺行くね!」
「うん」
「あ!!練習ちゃんと見て行ってよね(ニコ)」
「うん!!」
その日はやけに君が楽しそうに部活をしているような気がした
あ…でも私のほうが浮かれてたかも(笑)
部活中、何度も君と目が合ってその度に笑顔を見せてくれて私はもう死んでもいいぐらい幸せな気分だった
そして下校時間…
校門を出て帰ろうとするといきなり腕を捕まれ細い路地に追いやられてしまった…
え!!誘拐!!?拉致!!?
イヤーーー!!!
大声を出そうと思った瞬間、腕を掴んだ人の顔が見えた
「君!!!」
「ごめん。ビックリさせちゃった?」
「ビックリした…」
「(-人-)ごめん!でもさ俺、さんと一緒に帰りたかったから…」
「え…///」
「だってさっきの話の続きもしたかったし!!」
「さっきのって…SLUMDUNK?」
「うん!!女の子とSLUMDUNKの話で盛り上がれるなんて初めてですっごく楽しかったからさ!」
「うん。私も…楽しかったよ」
「んじゃ、帰ろ!!」
夢見てた好きな男の子と一緒に帰る帰り道…
こんな急に叶うなんて思ってもみなかった!
少し横を向けば君の綺麗な横顔があって心臓はバクバクしている
頭の中は真っ白で君が何を言っても、うなずくのが精一杯だった(汗)
だからかな?信号なんて気にも止めなくて私は赤信号で一歩踏み出そうとしていた
「あぶない!!!」
「え?」
腕を引っ張られ、気付いたら君の胸に受け止められていた
「ご、ごめんなさい///」
「大丈夫だった?」
「うん。…ありがとう///」
「さんってしっかりしてそうで案外違うんだね(笑)」
「そ、そう?」
「見てて少し危なっかしい(笑)」
「………」
信号が青に変わり、ニコッと笑ってそのまま私の手を取り歩き出す君…
えっと…あの…これはどういう?
君は私の手を握ってる…よね?
こういう時はどうしたらいいのかな?
握り返しても…いいのかな?
ギュッ ///
その日の夜はなかなか眠れなくて、何度も自分の右手を見つめていた
頭の中は今日起こった出来事をリピートしていて昨日までより君で頭の中は埋め尽くされていた
あぁ…明日、君に会ったらどんな顔すればいいの?
ううん!!そんなんじゃダメ…明日は自分から話し掛けてみなくちゃ!!
次の日…
『話し掛けよう!』なんて昨日は意気込んできたのに…こういう時に限って会えないんだよね
休み時間に君のクラスに行ってもいないし、放課後体育館へ行こうとすると先生に呼び止められて仕事を手伝わされるし…
やっとのことで体育館へついたのは部活も後半の頃だった
えっと君はっと…
キョロキョロと見渡して探していると奥から君が出てきて
2階席の観客達を見渡していた
誰か探してるのかな?
ぐるっと1周見渡して最後に私と目が合った君はニコッと満面の笑みを見せてくれて
そのあと大きく手を振りこう叫んだ…
「お〜〜い!!〜〜〜〜〜!!!」
「えっ!!!!/////////」
今君…『』って言ったよね?
それって…な、な、名前…私の名前だよね!!/////
なんで?どうして?
恥かしくなって君から目をそらしたら、今度はファンクラブの子達と目が合い、もの凄い形相で睨まれました…
女子「あの子なんなのよ!!」
女子2「君から呼び捨てで名前呼ばれるなんてずるい!!」
女子3「ほんと!今まで誰も名前でなんて呼ばれてる子いなかったのに!」
え…?
それってつまり私は…君に近づけたってことなのかな?
いつも遠くから見つめるばかりだった存在から名前で呼び合えるそういう関係になれたってことなの?
もう一度君を見ると、なんとも言えない切ない表情でこちらを見ていた
そんな顔しないで…君はそんな顔しちゃダメだよ!!
いつもみたいに笑ってなくちゃ!!
ねぇ、私が目をそらした事でそんな顔してるの?
そう…自惚れてもいいの?
だったら……
私の満面の笑みであなたに届けるよ!
『好きだよ』
心の中で何度もそう呟いて……
今日は私が校門で待ち伏せをしよう…
そしてこう言うの
『待ってたよ…君!』
きっとあなたは笑顔で応えてくれるよね?
1年間の片思いが実るように…
今度は心の中じゃなく言葉にするよ
『あなたが好きです』
fin...
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